2009年08月02日

松尾鉱山:緑ヶ丘アパート(5)

 朝お届けした緑ヶ丘アパートの家電編に続いては、緑ヶ丘アパートにあったあんなものこんなものをご紹介。




 しょっぱなから今日の(個人的)大ネタから。



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 DDTです。Dangerous Driver Tenryuではなく、Dichloro Diphengl Trichloroephane。つまりは終戦後に使われた殺虫剤、あのDDTです。

 しかもこれを生産していたのが味の素というのが驚き。ご存知でした?皆さん。とっても驚きましたよ自分は。


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 実はこれ、粉末の中身も入っていました。自分を松尾鉱山にいざなってくれた某氏が果敢にも中を確認しようとしてましたが、「それはダメでしょ!」とその行動に心底驚きました。



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 こちらは液体タイプのDDT。どちらのDDTもわかりやすいところに置いてありました(粉末なんて階段手摺の上)ので、ここを訪れた先人が陳列しておいたのではないかと思われます。




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 そのほかにもヤクルト、空気入れ、下駄などが無造作に放置されておりました。
 これらの品々が教えてくれるのは、今は完璧な廃墟と化したこの建物にはかつて、確かに、しっかりと、生活が存在していた、という事に他ならないのです。







今DDTって言えばやっぱプロレスになりますね。



DDTの切れ味といえば、今は亡き橋本ですね。
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松尾鉱山:緑ヶ丘アパート(4)

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 松尾鉱山の緑ヶ丘アパート内には様々な家電であったり品物であったりが遺されています。例えばこのテレビのように。




 
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 最近ではあまり見かけなくなった二槽式の洗濯機。珍しいと言えば珍しいのですが、自分は「こんなちゃんとした家電があるとは!」という驚きの方が強かったです。


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 ちなみにこの洗濯機、メーカーはブラザー。複合機とか作っているあのメーカーが洗濯機を生産していたそうです。モデル名は「新珠」。「MyMio」からは隔世の感がありますね。






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 こちらはヘルストロン。ヘルストロンというのは「白寿生科学研究所」が開発した物で、


「ヘルストロン」は日本で初めて厚生省に認可された電位治療器です。
頭痛、肩こり、慢性便秘、不眠症の、4つの症状の緩解が効果・効能です。

■ 電極の間に電圧をかけ、人工的な電界を発生させる仕組みです。
人間の脳や神経、そして各種臓器の活動には電気が深く関わっていることはご存じでしょうか。ヘルストロンの正式名称は「白寿交流高圧電界装置」。プラス(+)とマイナス(-)が一秒間に50回(または60回)入れ替わる交流電気を使い、電極と電極の間に通電することで形成された3500~9000Vの高圧電界に身体を置く仕組みです。体に直接電気を流すのではなく、空気のように電界がやさしく体を包み込む方式のため、ビリッとした感触もなく安心してご使用いただけます。分かりやすく言うと、細かい電子のシャワーで身体中の細胞をマッサージするようなイメージです。

(斜線部全て株式会社白寿生科学研究所web内「ヘルストロンとは」からの引用)


という物だそうです。昔の人も、肩こりに悩んでいたのですね。






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 これはテープレコーダ。多分。ビデオデッキでは・・ないと思います。自信なし。





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 大掛かりな機械ですが、真空管ラジオです。上から見るとわかりますが、真空管は殆どがなくなってしまっています。
 なかなかかっこいいデザインで、インテリアとしては良いのではないかと思います。そしてこれだけ大きいラジオ、当時はきっと、高かった。



 今回は家電編。続いてはその他の品物をご紹介します。






ヘルストロン、今中古で買っても約10万円。
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2009年08月01日

松尾鉱山:緑ヶ丘アパート(3)

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 雲上の楽園、松尾鉱山。その佇まいはどこから見てもいろいろな感情を心に浮かばせてくれるのですが、今回は緑ヶ丘アパートから見た外の風景をご紹介。


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 以前から書いておりますが、松尾鉱山の一帯は緑に恵まれております。鬱蒼とした森というよりは、なだらかな緑の風景、という感じです。

 そして緑ヶ丘アパートから外を眺めると、遠くには緑の平原、近くには様々な樹木があります。

 味気ないアパートでの生活にいくばくかでも潤いと、と思った住民が植えた木なのか、放棄されてから現在までの間に生えてきたものなのかは不明ですが、そこにも人の息吹の跡を、自分は感じました。


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 空の青、大地の緑、そしてアパートの灰色。ここには、普段の我々の暮らしにはないコントラストが、確かに存在しています。








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 明日は住民が遺していった生活の跡をご紹介します。
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2009年07月26日

松尾鉱山:緑ヶ丘アパート(2)

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 緑ヶ丘アパートには写真のタイプのような屋上を持ったものが複数あります。これは、隣あった棟で屋上を共有しているのです。


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 屋上へ出る塔屋は、かつて角があったのでしょうが今は自然の力によて崩され、丸みを帯びた形状となっています。ここまで綺麗な丸みが出るとは、改めて自然の持つ力に驚かされます。
 松尾鉱山に来て、何度も何度も思ったのがこの事。放棄された建物を、風と雨によって少しずつ朽ちさせるその力は、なかなか見る事のできないものだと思います。


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 屋上へ至る階段は、かつてはアパートの社交場への通路だったのか、生活の場への通路だったのか、今は知る由もありませんが、何となく郷愁を感じます。

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2009年07月25日

松尾鉱山:緑ヶ丘アパート(1)

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長々とお送りしている岩手県の松尾鉱山探訪記ですが、エリアごとではついに最終となる、緑ヶ丘アパート編です。

 松尾鉱山の労働者向けに建設された鉄筋コンクリート造のアパート群。整然と、しかし確実に朽ち果てながら、山腹にその姿を現していました。


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 車に乗せてもらって緑ヶ丘アパートを目指していくと、そのあまりにも現実離れした佇まいに否応なく目を奪われます。拙い写真ではあまり上手くお伝えできないのが悔やまれますが、とにかく圧倒的な姿なのです。


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 近づいてみると、大地の緑が取り囲む中、異様ともいえるコンクリートの塊が、そこにはありました。
 当時、コンクリートのプラントを現地に作って施工したのだろうか、などと考えるとこれだけの量のコンクリートを使って建てられた、という事実が既に十二分な重みを感じさせます。


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 建物内、居室部分は棟ごと、部屋ごとによってその状態はばらばらでした。
 床板が全てむくられていたり、妙に綺麗だったり、はたまた様々ながらくたが床一面に敷き詰められていたり、と本当にさまざまです。

 これは、吹き込む風の強さであったり過去の侵入者であったりによるものではないか、と思われますが本当に多種多様です。


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 緑ヶ丘アパートの構造として特徴的なのが屋上。一つは、上記写真のようにいわゆる普通の屋上タイプ。ここで洗濯物干したり子供が遊んだりしたのでしょうか。
 そしてもうひとつは、part2で書きますが、屋上によって隣の棟へ行ける構造を持っていること。
 
 こう書くとちょっとわかりづらいとは思いますが、一つの建物が二つ以上の棟になっていて、その行き来は屋上で行う、というものです。
 気になった方は明日の記事をお楽しみに、お待ち下さい。
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2009年07月20日

松尾鉱山:至誠寮(3)

 至誠寮には屋内と屋外に、それぞれ鉄筋コンクリート造の階段があります。今回はそのうち、屋外階段のご紹介。







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はいこれ。



いかがです?



強烈でしょ?


 この階段、見事に風化しております。永年風雨に晒されたがために、踏み面も何もかも、崩壊しています。

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 崩壊しまくっているため、踊り場に出るのも一大決心、というような階段なのですが、崩落したコンクリート、かろうじて残された鉄筋、風化して段々がほぼなくなっている踏み面など、普段いかなる生活の場面でも眺める事が出来ないような作品に仕上がっております。こんなの昇ったら、絶対に危険。

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 踊り場に積もる瓦礫が、時間の流れと生命の危機とを知らせてくれるのです。


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松尾鉱山:至誠寮(2)

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 前回に引き続き、岩手県にある廃墟、松尾鉱山の至誠寮のご紹介。

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 外観などは前回書きましたので今回は室内の様子を。

 廊下にあったかつて何かの収納をしていたのかと思しき床が、ぽっかりとした開口になっております。床面の欠き込みから判断するに、おそらく意図して作られた開口ではないかと。それにしても夜間に照明もなく歩いたら非常に危険です。

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 至誠寮の室内における特徴として、緑があります。窓から侵入したのか、いくつかの部屋には木であったり雑草であったり、普通では考えられないような緑が育っています。
 強靭な生命力と、廃墟という無機質な存在の対比が素晴らしいです。


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 窓から見える外の景色も、生活学園とは異なり荒涼とした斜面となります。非常に風の強い立地とあいまって、なんだか無性に侘しい所です。


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 反対側は、緑ヶ丘アパートが連なる風景。巨大廃墟群が極めて無機質に、その姿を晒しておりました。


 そして次回は、至誠寮編最終回。強烈な階段をご紹介します。
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2009年07月18日

松尾鉱山:至誠寮(1)

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 生活学園~ボイラー棟と巡ってきた岩手県の松尾鉱山。今回は単身者向け住宅であった至誠寮のご紹介。


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 鉄筋コンクリート造地上3階という構造の至誠寮。外観もかなり傷んでますが、エントランスも入りづらくなっております。朽ちた印象を強烈に植えつけられます。

 ※コメント欄にて階数についてのご指摘を頂きましたので、謹んで訂正させて頂きます。情報提供下さったtelaviv様、どうもありがとうございます。

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 中に入ってみると、外壁に比べるとまだまだ内壁は劣化が進行していないようにも見えます。


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 しかしそれはあくまでも躯体に限った話で、かつて居室であった部屋を覗くと、木造だった床は時間の経過によって朽ち、滅失していました。

 写真にもある通り、床の下はコンクリートの独立基礎で支えられていた事がわかります。現代の鉄筋コンクリート造の建物ではあまり見かけない工法です。


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 地下に降りてみますと、やはりここも木造であった天井が、根太を残して全て崩落していました。足元に転がるおびただしい量の木材が、かつては天井を構成していたものだと思うと、改めて時の隔たりを感じさせます。


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 かつての風呂場跡。やはりコンクリート面はひびこそ入っていますが、深刻なダメージを受けていないように見えます。


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 ここに確かに生活の場があった事を、放置された家電が教えてくれます。


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 低層でありながら鉄筋コンクリート造を採用した至誠寮。その姿は異様でもあり、郷愁もあり、という建物です。明日は至誠寮後半戦と、見事としか言いようのない外部階段の記事をお送りする予定です。
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2009年07月06日

松尾鉱山:ボイラー

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 松尾鉱山に付随する廃墟群を徘徊してきたご報告、先週までの生活学園はひとまず区切りとして、今回はボイラーのご紹介。


 松尾鉱山の労働者が働いていた松ヶ丘アパートなどの建物は、全室暖房が完備されていたそうです。その熱源となっていたのがこちらの建物、ボイラー室(ボイラー棟、が正確な表現でしょうか)です。


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 天にそびえる二本の煙突、これがボイラー室を端的に表しています。低層の建物が多い松尾鉱山にあって、頭抜けた高さを誇っていますが、細部はやはり朽ちてきており、今後の状態によってはぽきりと折れてしまう、という危険も孕んでいると予想されます。


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2009年07月01日

生活学園(3)

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 体育館棟から教室棟へ戻って、上階を見てきました。

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 教室は、崩壊した窓から雨風が吹き付けていたためか、体育館に比べてもかなりの崩れ方をしておりました。

 

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 天井も仕上材が剥がれおち、異様な風景となっています。
 放置されたが故にここまでの朽ち方をしたのですが、それにしても、凄い。


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